2F展示室にて、『MITOS(ミトス) 展 - 歪曲』が開催中です。
MITOS 展
ー 歪曲 ー
呼吸、間、余韻、線、虫
壊れたおもちゃのように、まっすぐな線ばかり描いてきた。
一本の線には、濃淡や掠れなど、絵画的エレメントが凝縮されている。
呼吸を整えながら、静かに線を重ねてゆく。
すべての線は、始点から終点まで表情が異なり、描くという身体動作に紐付けられる。
線と線の間は、空間的な余白が伴わなければならない。
それは、音と音の間の無音と似ている。
線は音であり、間は余韻である。
ストロークの岨道を辿り、絵画の展望は、その先の向こう側へと続いてゆく。
或る夜、アトリエで作業をしていると、大きな虫が飛んできた。
意表を突かれ、手元は狂い、まっすぐな線は歪んでしまった。
思いがけない事故への驚きと、偶然の産物にしばらく呆然としていたが、
見慣れない景色に目新しさを覚えたのであった。
あの虫は、いったいどこからきたのだろう。
MITOS
「線、色」
「線、歪曲」
【会 期】2023年9月9日(土) 〜 12月3日(日)
【会 場】本館2F / 展示室
【休館日】火・水曜 定休 (祝日は開館)・10/5・11/6〜15